SNOWcontemporary

Korehiko Hino, Jumbo Suzuki, SWOON, Brian Adam Douglas “Storytellers”

SNOW Contemporaryでは2014年9月5日(金)から21日(日)まで、日野之彦、ジャンボスズキ、SWOON、 Brian Adam Douglas、4名のアーティストによるグループ展「Storytellers」を開催いたします。

古代から古今東西、美術にみられる様々な物語表現は、神話や歴史、民話や宗教などと関わりをもちながら、時には言語にかわる手段となって、万人が共有できるコミュニケーションとしての役割を果たしてきました。しかし現在の美術における物語性は、作家と鑑賞者、双方による社会的背景や政治、歴史や性など個人の体験がからみあうことで、もっと広義な視野をもつようになります。鑑賞者はかつてのように用意された一元的な物語を受け取るだけではなく、自身の意識や創造力をもってより能動的に作品に関わることではじめて新たな物語を紡ぐことが可能となるのです。

Brian Adam Douglasが自身の作品に見られる物語性について、「人はよく作品の意味を私に聞いてきますが、私はいつも、あなたは作品をみてどう思うか、と問い返しています。なぜなら彼らの答えこそ、私の作品に何かをもたらしてくれることになるのだから。」(「Brian Adam Douglas ‒ Paper cuts」より抜粋)と語るように、現在の芸術表現にみられる物語性は、作家の表現している世界観を読み取るためのヒントの一つとなっていると同時に、鑑賞者による解釈も作品に新たな光をあてる可能性をもちあわせているのです。

本展では、新たに水彩に挑戦した日野之彦の作品や、作家自身のヴィジョンを抽象化して描くジャンボスズキの油彩、現在ブルックリン美術館の個展にて発表中のモチーフを中心とした新作を出品するSWOON、今回が日本初発表となる Brian Adam Douglasの日本の民話・神話等からインスパイアされたコラージュ 新作などを一同に展示いたします。
4人のアーティストによって紡がれる物語世界を是非ご高覧いただければ幸いです。

プレスリリース(pdf)はこちら

会期:2014 年 9 月 5 日(金) ‒ 21 日(日) 13:00 ‒ 19:00
*9 月8日・16 日は休廊
会場:SNOW Contemporary (XYZ collective) / 東京都世田谷区弦巻 2-30-20 1F
出展作家:日野之彦、ジャンボスズキ、SWOON、Brian Adam Douglas

展覧会風景

撮影:木奥恵三

参加作家 略歴

日野 之彦(ヒノ コレヒコ)

画家。1976 年 石川県輪島市生まれ。東京都在住。
2001年筑波大学大学院芸術研究科美術専攻洋画分野を修了。現在、多摩美術大学講師。主な展覧会に、「ライフ」(2006/水戸芸術館現代美術ギャラリー)、個展「Wandering and Questioning」(2010/上海美術館)、個展「日野之彦-そこにあるもの」(2011 / 上野の森美術館ギャラリー)、「Scenery as is」(2013 / SNOW Contemporary)がある。2003年トーキョーワンダーウォール賞、2005年VOCA賞を受賞。文化庁、石橋財団石橋美術館などに作品が所蔵されている。
日野が描くうつろに見開いた目に半開きの口、幼児的なポーズをとった言いようのない不安定な人物像。一度見ると簡単に忘れ去ることができない狂気にも近い作品は、観る者によっては衝撃的にも思えるが、人物を特定づける表情や服装などのアイデンティティを排除することで人間の精神そのものを描こうと試みた日野の自然な選択であり、強い意思の現れでもある。

ジャンボスズキ

1980年東京都生まれ。2007年名古屋造形大学美術学科卒業。主な展覧会に「VOCA展」(2008/上野の森美術館)、「TDW-ART ジャラパゴス展」(2010 / Tokyo Designers Week)、「Art in an Office」(2011 / 豊田市美術館)、個展「愛の風景」(2011 / SNOW Contemporary)がある。
祝い事、ご馳走、棺など冠婚葬祭に関わる一連の流れを主に題材として扱うが、物質的・空間的・時間的に何ら関係性を持たない「モノ」たちが一枚の絵に共存しているため、容易には読み取る事が出来ない不可思議さに満ちている。自らの記憶と創造力、感覚をたよりに、ひたすら自身の頭に浮かぶそのイメージをたどり、時にはイメージ同士を連想させながら作り上げるジャンボスズキ独自の世界観は、観る者の自身の創造力や感性、記憶を刺激する。

SWOON(スウーン)

1977年コネチカット州ニューロンドン生まれ。現在、ニューヨークブルックリン在住。
ニューヨークのPratt Institute在学中からストリートアーティストとして活躍。近年は、美術館やギャラリーでも展覧会を多数開催。主な展覧会に、「Thalassa」(2011 / ニューオリンズ美術館)、「Art in the Streets」(2011 / ロサンゼルス現代美術館)、「Honeycomb」(2012 / SNOW Contemporary)などがある。ニューヨーク近代美術館、テートモダン、ロサンゼルス現代美術館、PS1など世界各国に作品がコレクションされる。
友人や知人をはじめとした人々の生活が主なモチーフ。現在暮らしているNYは勿論、自然災害を被ったニューオリンズやハイチ、社会問題を抱えたインドやアフリカなど世界各国へ赴き、その土地に住む個々人が持つ内面的な美しさを、木版や切り紙などを用いた繊細かつ大胆な手法によって表現しているが、同時にその美しさの背後に横たわる社会問題も示唆しており、美しいだけでは終わらないリアルな世界が観る者に迫る。
現在は、ブルックリン美術館にて個展「Submerged motherland」を開催中。高さ約20mの天井をフルに使ったスケールの大きい展示が話題をよんでいる。

Brian Adam Douglas(ブライアン アダム ダグラス)

1972年テキサス生まれ。現在、ニューヨークブルックリン在住。 1994年School of Visual Arts卒業。主な個展に「Due Date」(2011 / Black Rat Projects, London)、「Due Date」 (2010 / Warrington Museum, Warrington, 英国)、「How to Disappear Completely」(2013 / Andrew Edlin Gallery, NY)、などがある。Victoria and Albert Print Collection(London)、Warrington Museum of Art(Warrington)に作品が収蔵される。
予め着色した切り紙をパネルにコラージュするという、自らが“paper painting”とよぶ手の込んだ手法で画面を構成。気の遠くなるような時間と作業を重ね完成した作品はあまりに精巧で、一見すると絵画に見える程。神話や詩、フロイト、ベーコンといった心理学や哲学書などから着想を得た作品世界は、演劇を鑑賞するかのような緊張感がある。自然災害や惨事、天災など人力では解決しようがない事象を背景に人が佇んでいることが多く、演劇や詩などにインスパイアされたという世界観はどこか暗示的である。本展が、国内初の展示となる。